この記事はもともと、2023年2月に「富士住建のクリナップキッチンに神仕様が追加された」という速報として書かれたものです。
それから3年半。公開するにあたって、当時「良すぎて最高」と書いた3点が今も生きているのかを、富士住建の公式ページで確かめ直しました。結果を先に書くと、裏が取れたのは1つだけでした。

古い記事だからこそさっさと公開しちゃえば?

それをやると 3年前の仕様を今の仕様として読まれる 。家づくりで一番高くつく事故だ。だからこの記事は、速報を捕止して検証に書き換えた。
結論:3点のうち、今の公式で確認できたのは1つ
| 2023年2月に書いたこと | 2026年9月の公式 | 判定 |
|---|---|---|
| ダイニング側収納に扉付きタイプが登場 | 「ニースペース+開き扉収納」として明記 | 現役 |
| タッチレス水栓が選べるように | 標準は浄水器一体型水栓のみ記載 | 記載なし |
| 扉カラー6色追加(class5) | カラー数もクラス区分も記載なし | 確認不能 |
▼ 出典:システムキッチン/富士住建公式(2026年9月確認)
なぜ「その年のブログ」をそのまま信じてはいけないのか
注文住宅の「標準仕様」は、メーカーの商品改良と、ビルダーの仕入れプランの両方で変わります。しかも変更はプレスリリースされないことが多く、古いブログ記事だけが検索結果に残り続けます。
実際、この記事が根拠にしていたのは当時の富士住建のページです。

ちなみに現在の富士住建のページには、3社ともシリーズ名が書かれていません。「クリナップ I型キッチン」として設備名で説明されているだけです。つまり「ステディア」という商品名で検索しても、今の富士住建の仕様にはたどり着けません。

これは意地悪で隠しているんじゃなくて、 メーカー側のモデルチェンジで商品名が変わってもページを直さなくて済むようにしてある と見るのが自然だな。
① ダイニング側の扉付き収納|現役だった
当時一番騒いだのがこれです。それまで富士住建のクリナップキッチンは、ダイニング側がオープン収納しかなく、扉で隠したければオプションを購入する必要がありました。

当時のオプションには、次のような不満がありました。
- オプション代が高い(およそ15万円超)
- カフェスタイル収納は飾り棚部分が使いこなせない
- 引き出し収納は引き出し内が浅く、ノートが入らない
ここが改善された、というのが2023年2月の話でした。
そして2026年9月現在、この選択肢は公式に明記されています。しかもクリナップ限定の話ではなく、I型キッチン共通の説明に格上げされています。
ダイニング側を全収納にするタイプと、軽い食事や下ごしらえが座って楽しめるニースペース+開き扉収納の、2タイプから選べます。
システムキッチン/富士住建公式(2026年9月確認)
「ニースペース」は脚が入る逃げ場のことです。つまり現在の2タイプは、「収納量を取るか、座れるカウンターを取るか」の二択ということになります。

ここは間取りを描く前に決めないとダメなやつだね。ダイニングテーブルの位置が変わるもん。
② タッチレス水栓|今の公式には記載がない
2023年2月に一番衝撃的だったのが、タッチレス水栓が選べるようになったことでした。

ところが2026年9月時点の富士住建公式ページには、タッチレス水栓の記載がありません。水栓の項目は3社とも同じ文面で、次のだけです。
スタイリッシュな空間にも合う、ミニマムデザインの浄水器一体型水栓。ワンプッシュで浄水・原水の切り替えが可能。
システムキッチン/富士住建公式(2026年9月確認)
この差は、選ぶときにはかなり大きな意味を持ちます。両者の違いを整理しておきます。
| 浄水器一体型 | タッチレス | |
|---|---|---|
| 浄水機能 | あり | なし |
| 手を触れずに出す | できない | できる |
| カートリッジ交換 | 定期的に必要 | 不要 |
| 電源 | 不要 | 必要 |
結論は単純で、水の味を取るなら浄水器一体型、手の汚れを取るならタッチレスです。
ただしエコキュートを導入している家は話が別です。エコキュートの水はタンクに滁留するので、飲用には適さないとされています。浄水機能の優先度が上がります。

もしタッチレスを狙うなら、 「公式に載ってないけど、今も選べますか?いくらですか?」と見積もり段階で聞く 。ブログの情報を根拠にして押し切るのは逆効果だ。
③ 扉カラー6色追加|クラス区分ごと公式から消えている
2023年2月には、レナーテ・ルナ・ロッシュの6色が追加されたと書いています。

当時はclass2〜4から選べ、新たにclass5が加わったという説明でした。class5はグレードとしては一番下ですが、トレンド色のロッシュグレーがそこに入っていました。
これが今どうなっているか。現在の公式ページには、扉カラーの色数も、classという区分も、一切書かれていません。「豊富なカラーバリエーション」とあるだけです。
したがってこの項目は、こちらでは否定も肯定もできません。カラーはメーカー側の廃盤・追加が一番頻繁な項目でもあるので、ここだけは古い情報を持ち込まないでください。
クリナップの公式サイトにはカラーシミュレーションがあるので、現行の色はそちらで見るのが確実です。
2026年9月時点で、公式が明記しているクリナップの標準装備
古い情報を消すだけでは不親切なので、今の公式に書いてあることだけを並べておきます。
| 項目 | 公式の記載 |
|---|---|
| キャビネット | ステンレス構造(湿気によるカビや臭いに強い) |
| レンジフード | 洗エールレンジフード(ボタン一つで自動洗浄) |
| 収納 | オールスライド収納 |
| レール | サイレントレール(ダンパー機能) |
| カップボード | 大容量。2タイプ。カフェスタイルも選択可 |
| 食洗機 | 50℃以上の高圧水流/食器約40点 |
| コンロ | 750mm幅。ガス・IHから選択 |
| 水栓 | 浄水器一体型水栓 |
| キッチン型 | I型(ダイニング側は全収納かニースペース) |
▼ 出典:システムキッチン/富士住建公式(2026年9月確認)
カップボードが2タイプ(カフェスタイル含む)になっているのは、当時の記事にはなかった話です。クリナップを選ぶならここは見ておいて損はありません。

契約前に自分で確かめる3つの手順
今回やってみて、これは誰でもやっておいたほうがいいと思った手順です。
- ビルダー公式を見る…「標準で何が付くか」の一次情報はここだけ
- メーカー公式で対応シリーズを見る…気になる装備に「○○のみ対応」の注記がないか
- 差分を見積段階で名指しする…「公式にないけど選べますか」と聞く
この順番が大事です。ブログを根拠に営業さんに交渉すると、古い情報を訂正するやり取りで時間が潰れます。先に公式2つを見てから行くと、話が一回で済みます。

この記事自体も、来年には古くなるってことだよね。

そう。だから いつ時点の何を見て書いたのかを、全部日付つきで書いてある 。この記事はそう使ってほしい。
まとめ:標準仕様の情報は、日付のないものを使わない
- ダイニング側の開き戸収納は現役。今はI型共通の2タイプ選択
- タッチレス水栓は今の公式に記載がない。標準は浄水器一体型
- 扉カラーのclass区分は公式から消えている。色はメーカーサイトで見る
- 現在の富士住建のページには3社ともシリーズ名がない
- カップボードは2タイプ(カフェスタイル含む)を選べる
富士住建は「完全フル装備」を看板にしている以上、標準仕様を定期的に入れ替えます。それは良いことなのですが、契約する側から見ると「いつの情報か」が常に問題になるということでもあります。
メーカーを横並びで比べたい方は、こちらもどうぞ。

費用の推移や、住んでから分かった失敗はこちらにまとめています。


それではご覧いただきありがとうございました。



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